トーベ・ヤンソンの誕生日である8月9日の「ムーミンの日」に、新作ゲーム『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』が2026年秋に発売されることが発表された。対応プラットフォームはNintendo Switch、Nintendo Switch 2、PC(Steam)で、Switch両機種向けのパッケージ版も発売される予定だ。具体的な発売日と価格は未定だが、Steamのストアページでは2026年第4四半期のリリースと記載されており、現在ウィッシュリストに登録できる。■2026年秋に発売決定8月9日の「ムーミンの日」に、開発元のCrossbridge Game Studiosとパブリッシャーの松竹ゲームズは、『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』を2026年秋にNintendo Switch、Nintendo Switch 2、PC(Steam)向けに発売すると発表した。発売時期の発表に合わせて、新しいトレーラーも公開された。Nintendo SwitchとNintendo Switch 2では、発売時からパッケージ版も用意される予定だ。Steamのストアページでは、発売予定時期が2026年第4四半期と記載されている。本作は6月6日の「Wholesome Direct 2026」で初めて公開され、その時点では2026年という大まかな発売時期だけが示されていた。8月9日に公開されたトレーラーでは、手描きの背景や、2人の主人公を切り替えて進めるゲームデザインが詳しく紹介された。Steamでは現在、本作をウィッシュリストに登録できる。■近年のムーミンゲームとは異なるポイント&クリック型『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、近年発売されたほかのムーミンゲームとは開発元やジャンルが異なる。Hyper Gamesの『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』(2024年3月)と、その精神的後継作にあたる『Moomintroll: Winter's Warmth』(2026年4月)は、見下ろし視点で探索やパズルを楽しむアドベンチャーゲームだ。『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』では、ステルス要素や音楽を使った謎解きも取り入れられている。これに対して、『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、画面上の対象を選んで調べたり、登場人物と会話したりしながら進めるポイント&クリックアドベンチャーとして制作されている。開発と販売を担う会社も、Hyper Gamesによる2作品とは異なる。ポイント&クリックアドベンチャーは、ゆったりとした探索や物語を軸にした謎解きを特徴とするジャンルだ。本作も短い時間で少しずつ進められるプレイ感を意識して設計されているという。■ストーリー:大洪水と水上を漂う劇場ムーミントロールが旅から戻らないスナフキンを待っていたある日、突然の大洪水がムーミン谷を襲う。水の上を流されていくムーミン一家は、漂ってきた奇妙な建物にたどり着き、その中に避難する。建物の正体は、舞台や衣装、台本がそろった古い劇場だった。そこには、劇場ねずみのエンマという住人も暮らしている。本作は、トーベ・ヤンソンが1954年に発表した小説『ムーミン谷の夏まつり』を基にしている。大洪水によって見慣れた世界を失ったムーミン一家が、不思議な劇場での出来事を経て、どのように家へ帰るのかが物語の軸となる。ゲームは原作の展開や名場面を取り入れながら、新たな物語やミニゲームも追加している。開発元によれば、原作をよく知るプレイヤーにも新しい発見がある内容を目指しているという。作品全体が目指すのは、温かさと穏やかな不思議さが同居する雰囲気だ。クリエイティブディレクターのJulia Loshkareva氏は、水に囲まれた家や漂流する劇場、夏至の夜について、「見慣れた世界を逆さまにし、奇妙で、まだ探索されておらず、より魔法に満ちた場所のように感じさせる」と説明している。同氏の言葉からは、親しみのある世界が一時的に謎めいた場所へ変わるという、原作特有の感覚を再現しようとする狙いがうかがえる。■トーベ・ヤンソンの挿絵から着想を得た手描きアート本作の大きな特徴は、トーベ・ヤンソンの原作の挿絵から着想を得て制作された、手描きのビジュアルだ。Crossbridge Game Studiosのアートチームは、書籍やコミックに描かれた物や場所を参照しながら、ゲーム内のムーミン谷を構築したという。キャラクターのポーズやしぐさ、表情についても、ヤンソンの作品を研究しながら数百種類のアニメーションを制作したとされる。「これほど重要な芸術的遺産に向き合う作業は、忍耐と繊細さを必要とする、刺激的な挑戦でした」とLoshkareva氏は語っている。目標としたのは、子どもの頃に読んだ古い本を思わせるノスタルジックな感覚だという。同氏は「柔らかな色調、少し擦り切れたページ、家にいるような居心地の良さ、そして何度も戻りたくなる親しみ」を表現したかったと説明している。また、水は単なる背景ではなく、ゲームの進行や空間設計に関わる要素として組み込まれている。泳いで移動する場面や水中のエリアでは、地上とは異なる空間の見え方や雰囲気を体験できるという。「泳ぐ感覚は、少し空を飛ぶことに似ています」とLoshkareva氏は話している。水中を取り入れることで、場面ごとにステージの構造や雰囲気を変化させられるとしている。■ムーミントロールとリトルミイを切り替えて謎を解く本作では、ムーミントロールとリトルミイを切り替えながら物語を進める。それぞれの身体的な特徴によって、移動できる場所や解決できるパズルが異なる。ムーミントロールは泳ぎが得意で、リトルミイは小さな体を生かして狭い場所に入り込める。プレイヤーは、それぞれの特性と、ポイント&クリックアドベンチャーで一般的な物の調査や登場人物との会話を組み合わせて謎を解いていく。キャラクターの違いは、パズルの仕組みだけでなく、会話や物語にも反映される。皮肉屋でいたずら好き、歯に衣着せぬ物言いをするリトルミイの個性は、登場人物とのやり取りを通じて明確に描かれるという。開発元は、リトルミイの個性が「物語の中でしっかりと表れている」と説明している。単に謎解きのために切り替えるキャラクターではなく、物語を担う独自の存在として描く方針だ。ゲームには常時利用できるヒントシステムが組み込まれている。若いプレイヤーや、行き詰まらずにゆったりと物語を楽しみたい人にも遊びやすい設計となっている。原文で紹介されている開発元の見積もりでは、クリアまでの所要時間は約4~6時間とされている。長時間続けて遊ぶだけでなく、複数回の短いプレイに分けて進めることも想定されている。■ほかのムーミンゲームとは独立した作品『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』および『Moomintroll: Winter's Warmth』とは独立したプロジェクトだ。『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』と『Moomintroll: Winter's Warmth』はHyper Gamesが開発した。一方、『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、フランスとセルビアに開発チームを置く独立系スタジオのCrossbridge Game Studiosが手がけ、松竹が販売する。いずれもムーミンの世界を題材としているが、開発元やパブリッシャー、ゲームの内容は異なる。■松竹ゲームズがパブリッシング松竹ゲームズは、松竹株式会社のゲームプロデュース・パブリッシング部門だ。松竹は、ゲーム事業で掲げる方針を「130年の伝統を、新しい遊びへ。」と表現し、ストーリーテリングの知見を生かしたゲーム展開を進めている。原作小説を基に、手描きのアートと物語性を重視して制作される『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、こうした方針と親和性の高い作品といえる。■対応プラットフォーム、言語、発売時期『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、2026年秋にNintendo Switch、Nintendo Switch 2、PC(Steam)向けに発売される予定だ。Nintendo SwitchとNintendo Switch 2では、発売時からパッケージ版も用意される。対応言語は、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語、フィンランド語、ロシア語、ブラジル・ポルトガル語、韓国語、中国語の簡体字と繁体字の計12言語となっている。価格と具体的な発売日はまだ発表されていない。公式サイトでは2026年秋、Steamのストアページでは2026年第4四半期と案内されている。Steamでは現在、ウィッシュリストへの登録が可能だ。■注目ポイントQ&A●『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』の発売日はいつですか?2026年秋に発売される予定です。Steamのストアページでは2026年第4四半期と記載されていますが、具体的な発売日はまだ発表されていません。発売時期は、2026年8月9日の「ムーミンの日」に新しいトレーラーとともに発表されました。●『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』のパッケージ版はありますか?Nintendo SwitchとNintendo Switch 2向けのパッケージ版が、発売時から用意される予定です。両機種とPC(Steam)では、デジタル版も発売されます。価格はまだ発表されていません。●『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』とどう違うのですか?開発元、パブリッシャー、ジャンルが異なる独立した作品です。Hyper Gamesが開発した『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』は、ステルス要素や音楽を使った謎解きを取り入れた見下ろし型のアドベンチャーゲームです。Crossbridge Game Studiosが開発する『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』は、ムーミントロールとリトルミイを切り替えながら進めるポイント&クリックアドベンチャーです。トーベ・ヤンソンの原作の挿絵から着想を得た手描きの背景も特徴となっています。●『ムーミン:ムーミン谷の夏まつり』はどのような物語ですか?大洪水に見舞われたムーミン谷で、ムーミン一家が水上を漂う奇妙な建物にたどり着きます。その建物の正体は、衣装や台本、舞台の魔法に満ちた古い劇場でした。プレイヤーはムーミントロールやリトルミイを操作して劇場などを探索し、登場人物と出会いながらパズルを解き、家へ帰る方法を探します。トーベ・ヤンソンの小説『ムーミン谷の夏まつり』の名場面に加え、ゲーム独自の新しい物語も収録されます。元記事: Moomin: Midsummer Madness Confirms Autumn Window; Environments Built From Jansson Drawings