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Bose「QuietComfort 2nd Gen」発表、USB-C有線接続の24-bit対応で上位モデル「Ultra」上回る
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財経新聞:最新ニュースフィード
Boseは8月6日、新型ヘッドホン「QuietComfort Headphones(2nd Gen)」を発表した。価格は359ドル(約5万7000円、1ドル=158円換算)で、有線USB-C接続時に24-bit/48 kHzのオーディオ再生に対応する。この点では、上位モデル「QuietComfort Ultra Headphones(2nd Gen)」の有線接続時のビット深度を上回るという異例の逆転が生じている。米国では8月8日に予約受付が始まり、8月13日に出荷される予定だ。■異例のスペック逆転Boseが8月6日に発表した「QuietComfort Headphones(2nd Gen)」(以下、QC 2nd Gen)は、同ブランド内の製品ヒエラルキーを見直させる仕様を備えている。359ドル(約5万7000円、1ドル=158円換算)のミドルクラスモデルでありながら、有線USB-C接続時に24-bit/48 kHzのオーディオ再生に対応する。これは、同じ接続方法では最大16-bitにとどまる449ドル(約7万1000円)の上位モデル「QuietComfort Ultra Headphones(2nd Gen)」(以下、QC Ultra 2nd Gen)よりも高いビット深度である。上位モデルへのアップグレードを検討しているユーザーにとって、この仕様差は判断材料を大きく変える可能性がある。米国ではBose公式サイトおよび一部の販売店で8月8日に予約受付が始まり、8月13日に出荷される予定だ。この結果、有線USB-C接続のビット深度に限れば、異例のヒエラルキー逆転が生じている。Tidal HiFi PlusやApple Musicで提供される24-bit解像度のロスレス音源をノートPCから再生する場合、359ドルのモデルではフル解像度で伝送できる一方、449ドルのモデルでは16-bitにダウンサンプリングされた信号となる。これは、QC Ultra 2nd GenのBose公式製品ページに、USB経由では「16-bit、44.1 kHzまたは48 kHzのオーディオ信号を受信できる」と記載されている仕様に基づく。■24-bit対応の双方向USB-Cオーディオの仕組みQC 2nd GenのUSB-CオーディオにはUSB Audio Class 2プロトコルが採用されており、ソースデバイスからのデジタル音声をBluetoothスタックを経由させず、ヘッドホン内蔵のDAC(デジタル・アナログ変換回路)へ直接送る。Bluetoothコーデックを使用しないため、伝送時にBluetoothの音声圧縮は適用されず、ヘッドホンはソースファイルのデータをそのまま受信して変換する。24-bit/48 kHzのDAC経路は、Tidal、Apple Music、Amazon Music HDなどのハイレゾ・ロスレス配信で提供される音源を、その解像度のまま扱える。重要なのは、この仕組みが双方向に対応している点だ。Boseはこれを「双方向USB-Cオーディオ」と説明している。ロスレス音声を再生するのと同じケーブルで、ヘッドホンに搭載された6基のマイクからの信号も、デジタル音声としてPCへ送信できる。ノートPCのUSB-Cポートを通じてZoomやMicrosoft Teamsを利用する場合、Bluetoothのマイクモードで一般的に加わる圧縮や遅延を避け、収音した音声をデジタル信号としてPCへ送れることを意味する。これはQC Ultra 2nd Genを含め、多くの一般消費者向けANC(アクティブノイズキャンセリング)ヘッドホンには見られない機能だ。ただし、実用上の制約もある。Ultraに対する24-bitの優位性が意味を持つのは、ハイレゾ音源を再生する場合だ。Spotifyの非可逆圧縮音源など、標準的な音質でストリーミング再生する場合、有線接続における両モデルの違いを知覚するのは難しい。差が表れるのは、ソースが実際に24-bitである場合だ。こうした音源は有料の上位ストリーミングプランで増えているものの、一般的なリスナーにとって標準になっているわけではない。■AirPods MaxやソニーWH-1000XM6との有線オーディオ比較USB-Cによるロスレス再生をめぐる競合製品の位置づけも明確になっている。Appleの「AirPods Max」(USB-C、2024年モデル)は、2025年4月のファームウェアアップデートによってUSB-C経由の24-bit/48 kHzロスレス再生に対応し、QC 2nd Genと同等の仕様になった。AirPods Maxの価格は549ドル(約8万7000円、1ドル=158円換算)で、主にApple製品のエコシステムでの利用を想定している。ロスレスモードを利用するには、音源を再生する機器としてiPhone、iPad、Macのいずれかが必要だ。一方、449ドルのソニー「WH-1000XM6」はUSB-Cデジタルオーディオに対応しておらず、USB-Cポートは充電専用であるとSoundGuysが機能差を分析した記事で確認している。発売時点における有線ロスレス対応をビット深度と価格で整理すると、Bose QC 2nd Genが24-bit/48 kHzで359ドル、Apple AirPods Max USB-Cが24-bit/48 kHzで549ドル、Bose QC Ultra 2nd Genが16-bit/48 kHzで449ドル、ソニーWH-1000XM6がUSB-Cオーディオ非対応で449ドルとなる。この点に限れば、QC 2nd Genが最も価格競争力のある位置を占める。■標準モデルに搭載された「TrueSpatial」の機能と限界多くの購入者にとって、より注目度の高い発表となりそうなのが、Boseのヘッドトラッキング対応イマーシブオーディオ技術「TrueSpatial」が、標準のQuietComfortシリーズに初めて搭載されたことだ。これまでQuietComfort Ultraシリーズ専用だったTrueSpatialは、加速度センサーとジャイロスコープを組み合わせた内蔵IMU(慣性計測装置)を使い、頭の向きをピッチ、ヨー、ロールの3自由度で追跡する。その動きに応じて、仮想音源が聞こえる位置を調整する仕組みだ。3つのモードが用意されている。「Still Mode(静止モード)」は、仮想スピーカーを空間内の固定位置にとどめる。リスナーが頭を左に向けると、オーディオは右方向へ移動するように補正され、正面中央に安定したサウンドステージを維持する。「Motion Mode(移動モード)」は広いサウンドステージを保ちながら、音場を頭の動きに追従させる。Boseは、通勤中や歩行中に適したモードと位置づけている。「Cinema Mode(シネマモード)」は、セリフなどセンターチャンネルの音声を強調しながら、動画のサウンドステージを広げる。ヘッドトラッキングを使わず、正面にスピーカーが置かれているような音場を再現する。Boseは、ヘッドホンにありがちな頭の中で音が鳴る感覚ではなく、2台のスピーカーで構成されたステレオシステムの「スイートスポット」にいるような効果を目指したとしている。ただし、2つの注意点がある。第一に、TrueSpatialは任意の2チャンネル音源に適用する仮想ステレオ処理であり、オブジェクトベースの空間オーディオではない。Dolby Atmosやソニー360 Reality Audioでエンコードされたコンテンツをデコードするのではなく、ソースファイルの内容にかかわらず独自のDSP(デジタル信号処理)を適用する。Dolby Atmosのデコード機能を持つ一部のヘッドホンは、専用にエンコードされた空間オーディオをこれとは異なる方法で処理する。第二に、What Hi-Fi?は2023年、Boseのイマーシブオーディオについて「当たり外れが大きすぎる」と懐疑的に評価し、一部の試聴環境ではヘッドトラッキングのアルゴリズムが機械的に感じられると指摘した。QC 2nd Genについては、独立した第三者による実機評価がまだ公開されていない。TrueSpatialの利用はバッテリー駆動時間にも影響する。公称24時間のバッテリー駆動時間は、イマーシブオーディオを有効にすると18時間となり、25%短くなる。■6基のマイクと適応型シール補正を備えた「QuietControl」BoseはQC 2nd Genのノイズキャンセリングシステムを「QuietControl」と呼んでいる。根本的に異なるアーキテクチャへ変更されたわけではないが、実際の技術的な改良も含まれている。システムが使用するマイクは6基だ。そのうち4基はイヤーカップの外側に配置され、音がドライバーへ届く前に周囲の騒音を捉えるフィードフォワード方式に使われる。残る2基は内側に配置され、イヤーカップ内に残った騒音を測定するフィードバック方式に使われる。このループがリアルタイムで継続的に補正を行い、逆位相による相殺が物理的に行いやすい約20~1,000 Hzの低周波帯域を主な対象とする。航空機の客室内のうなり音、地下鉄の騒音、空調設備の音などがこの帯域に含まれる。Boseがより具体的な改良点として挙げているのが、イヤーカップの不完全な密閉を補う適応型フィードフォワード処理だ。従来モデルは、理想的に密閉された状態を前提に調整した固定のフィードフォワード応答を使用していた。このため、眼鏡のフレームや厚い髪によってイヤーカップが完全に密着しない場合、ANC性能が低下しても補正できなかった。新しいシステムは、内側のマイクが測定した残留ノイズの特徴から隙間を検出し、フィードフォワード処理とフィードバック処理の比重を調整する。これにより、物理的な密閉が不完全な場合でも、ノイズ低減効果をある程度回復させるとしている。この性能向上は独立した第三者のテストではまだ確認されておらず、8月13日の出荷後に実機で検証する必要がある。Aware Mode(アウェアモード)も改良された。これまでUltraシリーズだけで提供されていたActiveSense機能が標準モデルにも搭載され、車のクラクション、通過する電車、物を落とした音といった突然の大きな音に対し、より滑らかに反応する。従来モデルで耳障りに感じられることがあった急激な音量変化を抑えるための改良だ。また、初代QC Headphonesでは利用できなかった、BoseアプリからANCを完全にオフにするオプションも追加された。■QC 2nd GenとQC Ultra 2nd Genの比較359ドルのQC 2nd Genと449ドルのQC Ultra 2nd Genの間には、依然として明確な違いがある。Ultraには、装着するたびにリスナーの耳の形状に合わせてANCと音響特性を調整する、Boseの耳道音響サンプリングシステム「CustomTune」が引き続き搭載されている。Ultraはバッテリー駆動時間でも6時間長く、ANCモードでQC 2nd Genが24時間であるのに対し、Ultraは30時間となっている。また、最近のレビューでは、大型ドライバーのチューニングによって、Ultraの方が低域をより深く再生できる可能性が示されている。ワイヤレス接続だけを利用するリスナーにとっては、UltraがSBCとAACに加えてaptX Adaptiveコーデックをサポートする点も違いとなる。一方、QC 2nd Genが対応するBluetoothコーデックについては、プレス向け資料にある「マルチポイント対応Bluetooth 5.4」との説明以外に、詳細がまだ公表されていない。QC 2nd Genが優れているのは、有線USB-C接続時のビット深度(24-bit対16-bit)、Ultraにはない適応型シール補正、双方向USB-Cによるマイク入力、そして価格だ。Ultraの強み