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フォックスコン傘下の中揚光電、ドローン用レンズ売上「500%成長」を予測 中国事業とBlue UAS適格性が焦点
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財経新聞:最新ニュースフィード
フォックスコン(鴻海精密工業)が過半数を出資する台湾の精密光学メーカー、中揚光電(Chung Yang Optics)は、2027年のドローン用カメラレンズ売上が2026年比で約500%成長するとの見通しを示した。同社は車載光学部品やAIデータセンター向け部品への参入も進め、2027年の損益均衡を目指している。一方、中国での新規投資も続けており、米国防総省が連邦調達向けに運用する中国由来部品を排除する枠組みに適合できるかは、現時点で確認されていない。■2026年上半期の業績:利益率は回復、損失は拡大中揚光電(台湾証券取引所:6668)は2026年8月7日、オンラインで開催した2026年上半期の投資家説明会で、2027年のドローン用カメラレンズ売上が2026年比で約500%成長する軌道にあると説明した。これは、プロフェッショナル向けUAV(無人航空機)撮像分野について、台湾の上場光学部品サプライヤーがこれまでに公表した中で最も具体的な成長予測となる。同説明会で李栄洲(Li Rongzhou)会長は、2027年までの損益均衡、欧米の高級車ブランド向け車載光学部品事業の強化、AIデータセンターのネットワーク向けCPO(Co-Packaged Optics、光電融合技術)部品への初期段階での参入という目標も示した。これら3つの取り組みが予定通り進めば、2026年時点で赤字が続く金型中心のメーカーから、収益化への道筋がより明確な複数分野の精密光学サプライヤーへ転換することになる。2026年第2四半期の売上高は、前四半期比20%増、前年同期比10%増の3億2000万台湾ドル(約1000万米ドル、約15億8000万円)だった。粗利益率は16.6%となり、前四半期から5.4ポイント改善した。ただし、製品構成の転換に伴うコスト圧力が続いていることから、2025年第2四半期の水準をなお5.2ポイント下回った。2026年上半期の売上高は、前年同期比14%増の5億8600万台湾ドル(約1820万米ドル、約28億8000万円)に達した。純損失は8934万台湾ドル(約277万米ドル、約4億3800万円)となり、前年同期から62%拡大した。上半期のEPS(1株当たり利益)はマイナス0.83台湾ドルだった。李会長は損失拡大について、事業転換に伴うコストと、合理化を進めている台中工場で引き続き発生している間接費が要因だと説明した。上半期の損失は拡大したものの、李会長は、2026年通年の売上高が引き続き2桁成長になるとの見通しを示した。また、保守的な目標として、2027年通年での損益均衡を目指すと述べた。■ドローン用レンズ特有の技術的課題すべてのカメラレンズをドローン用途に転用できるわけではない。プロフェッショナル向けUAVの撮像用光学部品は、業界でSWaP(Size、Weight、Power、すなわちサイズ、重量、消費電力)と総称される一連の制約を満たす必要があり、一般消費者向け光学部品の多くは候補から外れる。通常、最も厳しい制約となるのは重量である。M12フォーマットのドローン用レンズは3~15グラムであるのに対し、光学性能が同等のCマウントレンズは50~200グラムになる。重量が1グラム増えるごとに飛行時間が短くなり得ることを考えれば、この差は大きい。耐振動性も同様に重要だ。プロフェッショナル向けドローン用光学部品には、NATOと連携する防衛関連メーカーが採用するDIN ISO 9022-3規格に基づき、10~500Hzの正弦波振動や、持続時間11ミリ秒で最大100gの衝撃荷重に耐える仕様が求められる。熱安定性を確保するには、ガラスと金属のみを使用した構造も必要となる。プラスチック部品を含むレンズアセンブリは、温度が10度変化するごとに焦点位置が10~30マイクロメートルずれる可能性がある。このずれは一般的な高解像度センサーの焦点深度を超え、上空で使用できない画像を生じさせる恐れがある。中揚光電のドローン用レンズは、望遠、ズーム、固定焦点、パノラマ、ジンバル搭載、暗視といった構成をカバーしている。偵察用の狭い画角の望遠レンズから、状況認識用のパノラマレンズまでをそろえていることは、同社が一般消費者向けクアッドコプターではなく、プロフェッショナル用途や防衛用途のプラットフォームを狙っていることを示している。■「非レッド」サプライチェーンの追い風と未解決の適格性台湾は2026年1~4月だけで18万1159台のドローンを輸出した。これは前年同期の約20倍であり、2025年通年のドローン輸出数も上回る。この急増の背景には構造的な需要がある。同盟国の国防当局、民間事業者、政府機関は、中国由来のUAV部品を積極的に置き換えている。特に、2025年12月に米連邦通信委員会(FCC)によるDJIの運用禁止措置が発効したことが、その動きを後押しした。台湾はこの需要を取り込むため、積極的に動いている。台湾経済部は2026年5月、デトロイトで開催された展示会「XPONENTIAL 2026」に、ドローンおよび関連部品を手掛ける20社以上を参加させた。当局者はこれを、2024年9月に海外事業アライアンスを発足させて以降、台湾のドローン産業による最大規模の海外展開と説明した。台湾は国内UAV産業の育成に442億台湾ドル(約13億7000万米ドル、約2165億円)を割り当てており、同分野を13の戦略的重点産業の1つに位置付けている。ドローン用光学部品は、台湾の精密製造能力が中国由来の代替製品に対する競争力につながる分野として、特に注目されている。李会長は、地政学的環境と「非レッド」、すなわち中国由来部品を排除したサプライチェーンへの需要により、中揚光電のドローン関連プログラムでは、従来の金型事業を「はるかに上回る」受注の見通しが得られていると説明した。また、ほとんどのドローン関連プログラムは単一サプライヤー方式を採用しているため、いったん認定されれば、プログラムの途中で同社が簡単に別の企業へ置き換えられることはないという。中揚光電の筆頭株主であるフォックスコンは、海外のドローン顧客の紹介やリソースの提供を通じ、協業案件のパイプラインを拡大していると李会長は述べた。ただし、中国由来ドローン部品からの世界的な移行を追う投資家やサプライチェーン関係者は、重要な留保条件に注意する必要がある。中揚光電は2026年5月時点で、中国で新規投資を行う東莞子会社、東莞晶彩光学有限公司を維持しており、同月には江西省に江西晶亮光学有限公司を新設した。2026年5月7日付の台湾証券取引所への提出書類によると、同社が過去最高のドローン関連売上構成比を報告していた時期に、東莞子会社の取締役会は東莞宝豪精密工業への新規投資を承認していた。調達担当者にとっては、適格性の確認が課題となる。米国防総省の国防イノベーションユニット(DIU)が管理する「Blue UASフレームワーク」は、ドローンシステムや部品について、中国由来部品を含まないことが文書で確認でき、サイバーセキュリティ基準を満たしているかを審査する枠組みである。これは連邦政府の調達契約に参加するための前提条件となる。中揚光電は投資家説明会でこの問題に言及しておらず、同社製品のBlue UAS適格性を確認できる情報は公開されていない。非レッドのドローン用光学部品を調達するサプライチェーン担当者は、中揚光電をBlue UAS適格サプライヤーと位置付ける前に、部品表(BOM)の明示的な文書を同社へ求める必要がある。■戦略を支えるフォックスコンフォックスコン(鴻海精密工業、台湾証券取引所:2317)は、中揚光電の現在の戦略において、単なる受動的な大株主以上の役割を果たしている。李会長によると、フォックスコンは海外のドローン顧客の紹介やリソースの提供に積極的に関与している。事実上、2026年上半期の売上高が約5億8600万台湾ドル(約1820万米ドル、約28億8000万円)にとどまる中揚光電が、フォックスコンの世界的な顧客ネットワークを活用できる構図である。この関係には構造的な意味がある。フォックスコンが米国、インド、メキシコで展開する製造事業を通じ、防衛関連分野に近いテクノロジー顧客との直接的な関係を持ち、その顧客も非レッドサプライチェーンへの移行を進めているためだ。フォックスコンが米国のドローンOEMや同盟国の防衛調達網に対し、中揚光電を具体的に紹介したかどうかは、投資家説明会では明らかにされなかった。ただし、李会長が説明した単一サプライヤー方式を前提にすれば、フォックスコンの支援によって中揚光電が新規顧客の認定を得るたびに、長期的で他社に置き換えられにくい売上につながる可能性がある。もっとも、そのためには部品表を巡る問題が解決される必要がある。■車載光学部品:高級車市場で段階的に拡大現在の車載レンズ売上は、ドローン用レンズと車載レンズを合わせた売上構成比22%の中に含まれている。この合計構成比は、2026年上半期に前年同期から9ポイント上昇した。同分野の成長は、汎用品化した金型製造から、過酷な環境に対応する高仕様の光学アセンブリへ戦略的に軸足を移したことで促進された。中揚光電は、ドイツや英国のブランドを含む欧州の高級車ブランド向けに量産を行っている。ただし、これらのプログラムは高価格帯かつ少量生産であるため、ドローンと車載を合わせた22%の中でも、現時点での売上貢献は限定的だ。米国では、ティア1顧客向けの車載プログラム2件が検証段階にある。1件は2026年末までの量産開始を予定し、もう1件は2027年の量産を目標としている。李会長によると、両案件が進めば、車載レンズ売上は最終的に全社売上の20~30%に達する可能性があり、現在の売上貢献から大幅に拡大することになる。車載レンズとドローン用レンズには、振動の多い過酷な環境での性能と、高い熱安定性が求められるという共通点がある。このため、中揚光電がドローン用光学部品で培った、厳しいSWaP仕様に対応するガラスと金属製の堅牢なレンズアセンブリの製造技術は、車載撮像市場にも直接応用できる。■ファイバーアレイに参入しないレンズメーカーのCPO戦略CPOは、AIデータセンター用ネットワークスイッチやプロセッサにおいて、従来の着脱可能な光トランシーバーを介さず、光学部品を電子チップと同じ基板上へ直接統合する新しいアーキテクチャである。光学部品と電子部品の間の電気信号経路を短くすることで、消費電力を大幅に削減し、帯域密度を高められる。AIワークロードによってデータセンターネットワークへの要求が高まり、従来の銅配線や着脱式光トランシーバーでは対応が難しくなる中、重要な技術とされている。CPOの構成では、2種類の光学部品が重要になる。1つは、V溝構造を使い、0.3マイクロメートル未満の精度で複数の光ファイバーを整列させるファイバーアレイユニット(FAU)である。もう1つは、フォトニック集積回路(PIC)から出た光を集めて平行光にし、光ファイバーへ効率的に結合させるコリメーターレンズだ。台湾のスマートフォン用レンズ最大手、大立光電(Largan Precision、台湾証券取引所:3008)は2026年7月、ファイバーアレイ製品について顧客から正式な量産仕様を受領し、早ければ2027年半ばにも量産を始める計画だと発表した。中揚光電が同じCPOの構成内で狙うのは、成形ガラス製のコリメーターレンズという異なる領域である。この違いは、中揚光電のCPO参入を評価する投資家やサプライチェーンのアナリストにとって重要だ。ファイバーアレイの製造には、高度に自動化されたパイロット生産ラインと、サブマイクロメートル単位のV溝アライメント精度が必要になり、多額の設備投資を伴う。一方、成形ガラス製コリメーターレンズは、中揚光電が持つ精密ガラス成形技術を活用でき、同等規模の設備投資を必要としない。李会長はこの点を理由に、ファイバーアレイの製